現在、夜の8時50分。
妙にソワソワしてしまって、落ち着きがない。
TVをつけても、内容が頭に入ってこないので、また消してしまう。
樋口さんとの約束の時間までもう少しだ。
約束、、、
約束と言っても、授業でもらったプリントのコピーを渡すだけなのだが。
しかし、今まで生きてきて、女子と何かを約束した記憶はほとんどない。
まして、ものを渡した事もない。
渡したプリントに、もしも気づかない汚れがついていたらどうしよう?
陰毛でも挟まってしまっていたら?(そんな事はありえないが、、、)
とりあえずプリントをコンビニでコピーしてきて、ついでに保管用のクリアファイルまで買ってきてしまった。
さらに、予備として3枚もコピーしてしまった。
それくらい、今回の事は僕にとってドキドキする事件だったのだ。
たかがプリントを渡すだけなのに。
ガチャガチャ
「(きた!!)」
隣の部屋の鍵を開ける音がすると、僕の心臓の鼓動も最高潮になった。
ついに帰ってきてしまった。
僕は樋口さんに渡すプリントを入れたクリアファイルに、自分の手汗がついてないかもう一度確認し、樋口さんが部屋の中に入る様子を伺った。
バタン
隣の玄関がしまるのを確認した後、今度は僕が部屋の外に出る。
今、確実に隣の部屋には樋口さんがいる。
僕はチャイムを鳴らそうと、ボタンに指を伸ばしたが、そこでさらに30秒くらい固まってしまった。
同級生の家のチャイムを鳴らすなど、いつ以来だろう。
しかも女子の部屋なんて、鳴らした事も、鳴らそうと思った事もない。
ピンポーン
「・・・はーい」
いつも聞く声より、一段低い声。
それでも確かに樋口さんの声だ。
「あ・・・あの・・・プリントもってきました」
「あ!はいはい!ちょっと待ってくださいね」
今度はいつも聞くトーン。
当たり前といえば当たり前か。
夜の9時に、一人暮らしの女の部屋のチャイムが鳴ったら怖いだろう。
しかし、樋口さんは、プリントの事など忘れてしまっていたのだろうか?
僕は今日一日、ずっとこのイベントの事を気にしていたのだが、、、
それはそれで淋しい気持ちもした。
ガチャ
玄関が開くと、笑顔の樋口さんが現れる。
「こんばんわ~!」
「これ、今朝言ってたヤツ」
「中谷先生のですよね!ありがとうございます」
「わざわざありがとうございます」
・・・
一瞬沈黙が流れる。
プリントを渡す事で、目的はあっと言う間に達成されてしまったのだ。
本当はここで軽快なトークを繰り広げるべきなんだろうけど、何も出てこない。
我ながら情けない。
しかし、ここでまたもや予想外の言葉が樋口さんから発せられる。
「・・・あ!ちょっとだけいいですか?」
「寒いでしょ?中に入って待っててもらえますか?」
そう言って樋口さんは僕を玄関の中に入れ、自身は部屋の奥へと入っていってしまった。
女子大生の一人暮らしの部屋。
同級生の一人暮らしの部屋。
僕はそこにいる。
・・・といっても玄関だけだが。
樋口さんの部屋は(当たり前だが)僕の部屋と間取りは一緒だ。
玄関入ると、狭いキッチンと、トイレ。
そのすぐ奥にリビングだ。
キッチンとリビングの間はドアで仕切られてるが、今は空いていて、樋口さんが何やらガサゴソと何かを取り出してるのが見える。
ほんの数秒間の間だった。
しかし僕の視線の先に、衝撃的なものを発見してしまった。
樋口さんの部屋のリビングにはベッドが置いてあるのが見える。
僕が予想していた通り、ベッドは僕の部屋側の壁に隣接している。
そして、その上に放置されていたのが、、、
なんと<電マ>なのだ。
コンセントが刺さったままの電マは、ベッドの上に無造作に放置してあった。
まさかこれは・・・!!
いや、まさかではない。
これは確実に<樋口さんがオナニーで使っている電マ>だ。
樋口さんが電マでオナニーしているのは、毎晩聞こえてくる音で明らかだったが、実物をみる事ができるとは思ってもみなかった。
「あの?リンゴはお好きですか?」
「・・・はい?」
僕が電マに目を奪われてた隙に、樋口さんがビニール袋にリンゴをいくつか入れてもってくる。
「実家から送られてきたんですよ」
「よかったら食べてください」
「あ、、、ありがとうございます!」
そういえば樋口さんは青森の出身だった。
「それじゃこれで」
「おやすみなさい」
樋口さんはペコリとお辞儀をして、僕を見送ってくれた。
・・・
僕は自分の部屋に戻ると、リンゴをキッチンに置いて、すぐに壁に耳を傾けた。
本来ならば、リンゴとは言え、女子からモノをもらうのは初めての事で、大事件なはずなのだが、、、
僕の頭の中は、先ほど目撃してしまった電マの事でいっぱいになっていた。
冷静に考えると、ついさっき帰宅して、ついさっきまで会話してた樋口さんが、今すぐアレをするわけがない。
それでも、僕は樋口さん部屋の音を聞くために、びったりと壁に耳を押し当てた。
今すぐ始まるはずはない。
はずはないのだが、、、
約15分ほどして、予想よりも早くそれは始まった。
ブゥゥゥゥゥゥン
きた!
電マの音だ。
今日は最初から電マでオナニーを始める樋口さん。
「いっ!!いっ!!」
ついさっきまで笑顔で喋っていた樋口さん。
僕に音が聞こえているのに気づいてないとはいえ、それにしてもこんなすぐにオナニーを始められるものなのか?
性欲が強すぎる。
シコシコシコシコ
僕はいつものように、樋口さんの声をオカズにオナニーを開始した。
「イクぅぅぅ・・・・」
シコシコシコシコ
「あっ!!」
ドピュ!!
「(樋口さん・・・)」
樋口さんがイクタイミングに合わせて、僕もイッた。
心の中で樋口さんの名前を呼びながら。
僕が声を出してしまうと、逆に樋口さんに聞こえてしまうかもしれない。
本当は叫びたいくらいの思いを押し殺した。
いつもならばここで終了。
樋口さんはさらにオナニーを続けるが、僕は一回だけだ。
しかし今日は違った。
一度射精して、萎えたチンコが、すぐにまた勃起してしまう。
「あん!あん!あん!」
シコシコシコシコ
ドピュ!!
「ぎもぢぃぃ!!ぎもぢぃぃ!!」
シコシコシコシコ
ドピュ!!
僕は樋口さんがイク度にオナニーをし、射精した。
この日は結局4回オナニーをしてしまった。
3回目からはチンコが痛くなり、ほとんど意地でしたような感じだったが、それでも樋口さんと一緒にオナニーがしたい衝動を抑えられなかったのだ。
===続く===